えぴほんかじの

「エピフォン・カジノ」というギターがございまして。

早い話が、私が世界で一番好きなギターなのであります。なので、2本持ってます。

(左)2006年製の初号機 (右)2000年製の2号機

ライブでは今までフェンダー・ストラトキャスターをメインに使ってきましたが、ソロCD「ひとりよがり」に入ってるエレキギターの音はすべてカジノです。

まぁもちろん、ビートルズの3人やキース・リチャーズ、加橋かつみさんが持っている様なUSAのギブソン・カラマズー工場製の60年代ビンテージなんか買える財力は無いわけですが、近年の中国製や韓国製はかなりお手頃な値段で買えますし、1970年に生産拠点が日本に移されてからマツモク工業、寺田楽器etcの匠の職人たちが作り上げた90年代初頭までのモデルも、比較的お求め易い価格帯で出回っております。


とはいえ、まだ20代前半だった90年代半ば頃は、日本製カジノも今ほど高価ではなく、今となってはリッケンベースと並んで「あの時買っとけばよかった」グッズの筆頭格です。。。当時は若かったので「USA製じゃなきゃカジノじゃない」みたいな事思ってて。楽器に限らず、そういうの多いんだよなぁ、俺(涙)

同じころ、知り合いから「300万で買わないか」と言われた70年式ハコスカGT-Rなんて、今やマンション並みの4000万円前後が相場ですよ。当時、L28を積んだGT-R「仕様」ならまともに走る個体が90~100万円台で普通に売ってて、S20エンジン搭載車に憧れはありつつも「2000ccに3倍かよ」とか思っちゃってさ。イキがって「フェアレディZ432」なら買うけど・・・みたいな返答をした記憶。事実そっちの方が好きだし。

試乗もさせてもらったけど、今も乗ってるカマロの方が加速もトルク感も上(そりゃ5700ccだから当たり前ですが)で、「こんなもんか」って思ったのが正直なところではありましたが、歳を取るにつれてS20エンジンのロマンというか、そういうのの重みを感じるようになってきて、相場がどうこう関係なく、買っていたらきっと2倍充実したカーライフがあったんだろうな、とふと考えてしまったり(カマロを売っ飛ばす気は最初から無かったので)。。。


閑話休題。

僕のカジノは両方とも韓国製。2号機はその中でも、飯田楽器製作所が設立し木材や組立の品質が良いと定評のある「ピアレス工場」製です。

御茶ノ水巡りでたまたま見かけ、赤みの強いサンバーストに惹かれて衝動買い。初号機より塗膜が薄いのも魅力🌟

ビンテージの様な16フレットジョイントではなく17フレットジョイントのため、ポール達のモデルとは少しだけシェイプが違うのですが、そこはハイフレの弾き易さと良い方向に考えます。そもそも年代によって細かい寸法が異なっていて、同じ韓国産である我が初号機と2号機でさえ、ホーン部の形状やFホールのシェイプが違っています。

フロントVOLのノブが黒いの(ギブソンノブじゃなくて何故かストラト用ですが笑)に交換されている事からして、前オーナー様がレノンファンだったことは間違いありません。塗装を剥がす直前の「Hey Bulldog」レコーディング時の仕様ですな。トグルスイッチに黒いプレートリングを装着してさらにレノン仕様に。

ブリッジのABR-1がサビでグッサグサになっており、そこからビビリ音が出ていたので安定のGOTOH製リプレイスメントパーツに交換。ひっくり返して付けただけなのでオクターブチューンは度外視!(笑)

そのうち60年代ギブソンビンテージのナイロンサドル付きABR-1をGETして、きちんとコマを左用に入れ替えて交換するのが夢です(ヤフオクではそれだけで数万円以上の値が付くシロモノ)。

このギター、フルアコースティック構造で中が完全空洞(とは言っても、韓国製にはトップ落ちを防ぐための小さな根柱が仕込まれてますが)なのでハウリングし易く、今までライブでは遠慮してストラトを使ってきたのですが、【やっぱり俺様はカジノじゃい!】という衝動が最近抑えられなくなってきたので、思い切って使ってみました。

そしたらね、たまにハウリ気味になるとこなんか逆にROCKでいいじゃん!ってことに🌟もちろん銀座TACTのPA、伝説の「N氏」の絶妙な音響テクニックのお蔭である事は言うまでもありませんが!

という訳で、今後のLIVEでは、Fホールの形状が60'sビンテージに近い2号機にメインギターとして活躍してもらいます🎸

初号機には引き続き、主に「お家で手軽に弾くアコギ」としての役目でお供してもらいます♪


そしていつか宝くじでも当たって、1962年製ファットヘッドのカジノが3号機として嫁いできてくれることを夢見ています(笑)

That Means A Lot

横山秀介 Official Web